熊毛郡屋久島町合宿研修(後編)

引き続き、プロジェクト研究合宿研修の模様をご覧ください。

歴史民俗資料館を出発後、30分ほどバスに揺られて、白谷雲水峡の登山口に到着しました。 目指すは二代大杉です。 7月の山は新緑が眩しく、明るい印象を受けました。順調に登りすすめた一行は、渓流「飛流おとし」付近のつりばしで涼をとります。
白谷雲水峡(飛流おとし)

二代大杉
登山口から20分程歩くと、遊歩道は原生林コースへと変わります。辺りは苔むした岩や木々に囲まれ、緑一色の世界です。 原生林をしばらく歩き進め、小さな沢を越えると、二代大杉が現れます。その名のとおり、初代の杉の切り株に新しい杉の種子が落ち、発芽したそうです。予定より早く目的地に到着しため、帰路は弥生杉コースも回ることができました。 白谷雲水峡を後にした一行は、安房へ向かいます。19時からの講演会に向けて、まずは夕食をいただきました。お邪魔したのは鹿肉料理で知られる「れんが屋」です。


講演会にお越しいただいたのは、有限会社YNAC屋久島野外活動総合センター取締役企画部長の小原比呂志様です。 小原様は、屋久島ガイドスタッフ協会を創立された方で、ガイドスタッフも担当されています。当日も白谷雲水峡のガイドをされた後に駆けつけてくださりました。 観光の現場を知る方からお話を伺う貴重な機会となります。
講演会の様子1

講演会の様子2 講演会では 屋久島の人と自然が共生していく道についてお話を伺いました。 小原様が提案されているのは、地元の方が観光をポジティブに捉えられるような意識改革です。島内外の声を知る地元の方のお話に院生も多く刺激を受けた様子でした。 小原様には、時間を押して深夜までお付き合いいただきました。


2日目は早めに朝食をとり、出発です。 9時からは屋久島町立屋久杉自然館にお邪魔しました。 こちらは屋久島を訪れた方へ、島のすべてを正確に伝えてゆきたいという地域の声に応え、平成10年に開館したそうです。館内の床は屋久杉のブロックが敷き詰められ、裸足で見学できます。 また、特設展では 実際に触れて体感することを大切にするため、あえて各コーナーに説明文を設置しないなどの工夫がなされています。
屋久杉自然館 外観

屋久杉自然館での研修(いのちの枝をバックに) 当日、研修を担当していただいたのは、学芸係長の松本薫様です。松本様には、約2時間30分と長時間に渡って、お話をしていただきました。 観光客に対応する十分な設備整備と、屋久島の豊かな自然を後世へ残すために、国や県そして町が同じレベルで協議し、情報を交換する道を模索しているそうです。 ※いのちの枝…雪の重みによって折れてしまった縄文杉の枝 (樹齢は推定千年)

今年も、地域の皆様のご協力を賜り、充実した2日間を過ごすことができました。皆様には大変お忙しいところ、研修をお引き受けいただき、教職員、院生一同厚くお礼申し上げます。 院生は、合宿を終えて改めて屋久島の持つ魅力を実感した様子です。このような土地が身近にある環境は、きわめて恵まれていることと言えるのかもしれません。また、研修でお話を伺った方々が屋久島の未来のために現実に向き合い、積極的に活動に取り組まれていらっしゃる姿に感じるものがあったのではないでしょうか。 早いもので、博士後期課程の1年生も入学後、約半年が経過しました。ゴールのプロジェクト研究報告会に向けて、折り返し地点に到達です。まだまだ努力の日々は続くことと思いますが、この研修を通してそれぞれが何か新しい発見をしてくれていれば、嬉しく感じます。 >>研修報告のページに戻る
2009/11/23